お部屋や家具にカビが生えてしまうと、何か臭くなります。
「カビ臭い」と言いますが、このにおいの元は一体なんなのでしょうか。
そして、なぜその「カビが生えることで発生する悪臭」はできるのでしょうか。
実は、カビの本体そのものが臭いわけではないのです。
もちろん見た目にも汚いですが、カビが増えてくるほど臭いは目立ちます。
カビ本体の臭いではないならば、何がにおいを発しているのでしょうか。
家具に取り付いたカビは、増殖するために家具そのものの素材や、上に落ちた皮膚片などを分解して使います。
実は、この分解する過程でさまざまな物質が化学変化を起こして臭い物質ができるのです。
大雑把に言えば、臭い物質はカビの食べかすとも言えるのです。
カビが分解することでできる悪臭の元になる物質は多数あります。
木製家具に使われる物質で言えば、木材用の防黴剤の物質である2,4,6-トリクロロフェノールにカビがメチルをくっつけ、 2,4,6-トリクロロアニソールという物質を作ります。
これが人間の感覚では「臭い」「不快」と感じるにおいになるのです。
もちろん、少しでもカビ臭が発生しない素材の開発も行われていますがなかなか「何があってもカビ臭の原因物質を発生させない」ものを作り出すことは難しいです。
ですから、カビが生えにくい環境を作ることが大事です。
「カビ臭い」と思うにおいでも、実はカビのせいではないこともあります。
細菌が分解してできる物質により「臭い」と感じるにおいがでることもあります。
汚れたままのものに最近が繁殖して悪臭を放つこともありがちです。
ですから、お部屋はもちろん自分の体も清潔を保つことがまず大事なのです。